ポートレート撮影を繰り返していくうちに、
コスプレイヤーさんと知り合う機会も増えていって
カメラマンとしてイベントに呼んでもらえる機会も増えていきました。
そして、あるコスプレの撮影で、
これはカメラマンとして失格だな…と大反省したことがあります。
今回はぼくがコスプレの撮影で気づかされた、
カメラマンとして、これは大切なことだなと感じた話しをシェアしてみようと思います。
コスプレ撮影で学びのきっかけを得る
ポートレートの写真を撮るようになってから
コスプレイヤーさんとも知り合う機会や
イベントなどで撮影の依頼を受けることも増えていきました。
コスプレ自体にそこまで興味がある方ではなかったんですけど
撮影は楽しいので、依頼して下さる方がいたら挑戦するようにしてたんですね。
ネットでキャラクターの名前_(スペース)_コスプレで検索すると
他のレイヤーさんが撮影したキャラクターの画像はいくつも出てきますし
そのキャラクターについて知らなくてもサンプルはいくらでも見つかるので
撮影前は、そういう画像を参考にしていました。
撮影した写真はそれなりに喜んでもらえたりもしていましたし
こんな感じで撮ればいいのかな…くらいで、深く考えることもなかったんですけど
ある日、カメラマンとして、これでは全然アカン!!と思わされる出来事があったんです。
まず、きっかけとなった写真がこれです。
アニメのFate/Grand Orderの「ジャック・ザ・リッパー」という
キャラクターのコスプレイヤーさんを撮影した時の写真です。
かっこ良く撮れてるね!
霧が深い夜に現れるっていう設定も上手くできてるやん!
スモークわざわざ用意したの??
後日、友人にこの写真を見せた時にこう言われました。
でもこのとき友人が言っている意味が全然分かってなかったんですね。
どういうことかというと、
まずこれは、泊りがけで行われたイベントに参加したとき撮影させて頂いた写真なんですが、
イベント1日目の夜に、カメラマンさんもレイヤーさんも集まってバーベキューをしたんですが、
その横で撮影したものなんです。
この背後のスモークは
ぼくが演出したものでも狙ったものではなくて、ただのバーベキューの煙です。
バーベキューの煙がジャックザリッパーのキャラの演出にたまたま合っていただけということです。
自分に足りていなかったもの
知人に言われた一言から
自分は何も知らずにこの写真を撮影していたということや、
カメラマンとしての準備や、被写体に対して理解しようとする気持ちも
今回に限らず全然足りてなかったんだろうな、ということに気が付きました。
ネットで、他のレイヤーさんのサンプル写真を見る以外に、
他に何か準備して撮影に臨んだのか?と言われると特に何もしていませんでしたから。
サンプル写真をみて学ぶことも大事ですが、
コスプレなら実際にそのアニメを観たり、漫画を読んでみたり
そのキャラクターの性格や特徴をリサーチするということも出来たはずです。
キャラクターやアニメの情報をしっかり調べて内容もわかると、
レイヤーさんが表現したいことに対して、それをただ撮るだけではなくて
こちらからも提案することも出来るようになるはずです。
そうすると、とても充実した撮影になると思うし撮れる写真も更に良くなるのではないでしょうか。
今回のこの写真も、
バーベキューの煙がジャックザリッパーのキャラクターにうまく使えるんじゃないか…?
と気が付けて、それを狙って撮れたものなのなら
カメラマンとして100点だったんじゃないかなと思いますが、
そもそもキャラクターについて何も知らなければ、狙ってできる事などないですよね。
これが、コスプレ撮影の中で、
ぼくがカメラマンとして大反省した出来事の話しです。
今も常に意識し続けている撮影のスタンス
あの日から数年が経ち今では仕事としてフォトグラファーをしていますが、
この日に大反省して意識する様になった撮影のスタンスは今でも大事にしています。
カメラの設定とか、光の使い方とか構図とかね、知識、技術と色々大切なことも沢山ありますが、
シャッターを切る以前に、撮るもの、その特徴とか、または性格や背景にあるストーリーであったりとか。
そういった部分を把握したり理解するということがとても大切なことなんだと痛感しました。
また撮るものが人でなくても
何をどう見せたいのかなどを考えながら撮影に臨むと更に楽しくなりましたし
依頼して下さった方に喜んでもらえることも増えていきました。
いかがでしたでしょうか。
今回はぼくがコスプレの撮影で大反省したこと、
カメラマンとしてこれは大切なことだなと感じた話しをシェアしてみました。
イベントに参加した時に、宿舎で
レイヤーさんが徹夜しながら一生懸命に衣装を作ったり直したりする姿もみましたし
ぼくもこれか撮影を引き受けるからには、もっと全力で向き合おうと思っています。
これからポートレート撮影やコスプレ撮影にも挑戦したいと思ってる方は
ぼく個人が感じたことではありますが、何か得る物があれば参考にしてみてください!
最後までご覧くださりありがとうございました。